( ^ω^)ブーンが死んでしまったようです。

その1

 

7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/12/05(月) 03:20:48 ID:aYQKD/DF0
( ^ω^) 「あれ・・・・・・・・・僕はどうしたんだお・・・・・・・・・?」

瞼を開ける。光がまぶしい。街灯が顔の正面に見える
あたりを見回すと、そこは住み慣れた町の光景が広がっていた
時刻はよくわからないが、深夜であることは間違いない

( ^ω^) 「たしか・・・・・・・買い物に出て・・・・・・・それから・・・・・・」

それから・・・・・・・思い出せない
何か、何かあった気がする。とても重大な何かが・・・・・・

( ^ω^) 「なんだっけ・・・・・・・・・・・・・」

周りに、人気は無い
ここにいても仕方が無い。どこかへ行こう・・・・・・・・・

12 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 03:27:30 ID:aYQKD/DF0
とぼとぼと、不確かな足取りで歩く
季節はもう真冬だと言うのに、不思議と寒くはなかった

( ^ω^) 「買い物・・・・・・何を買おうとしてたんだお・・・・・・・?」

ポケットから財布を取り出す
二千円札と、小銭がいくらか入っていた

( ^ω^) 「あんまり大した物を買おうとしてなかったみたいだお・・・・・」

それに、こんな夜中だ
きっと、コンビニに行こうとしていたに違いない

( ^ω^) 「コンビニに行けば、きっと思い出すお!!」

目的が決まれば、急に足が軽くなる


しかし、ブーンは気がつかなかった

自分の足が、降り積もる雪に跡を残していないことに・・・・・・・

( ^ω^) 「とりあえず、おでんでも買うお!」

17 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 03:35:14 ID:aYQKD/DF0
人気の無い通りは酷く寂しい
ビルとビルの間から民家がのぞく
気の早い住人なのだろう、すでにクリスマスのイルミネーションがきらめいている

( ^ω^) 「もうそんな時期かお・・・・・」

一年前なら、きっとうんざりとそれを見ていただろう
だが、今年は違った

( ^ω^) 「今年はツンも一緒だお!」

恋人・・・・・・というわけではない。だが、そうなりたい、なれたら、とは思う
今年は彼女の家のクリスマスパーティーに呼ばれている
自分なんかが参加していいものか、と渋ったのだが
結局、強引に、まるでツンにしかられるままに、頷いてしまった
でも

( ^ω^) 「たのしみだお〜♪」

そう、いやではなかった。むしろ嬉しかった

20 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 03:40:23 ID:aYQKD/DF0
目的のコンビニは遠い
近くのファミマで済ませてもいいのだが、今はローソンに行きたい気分だ

( ^ω^) 「ツタヤのポイントも溜まるし・・・・・・」

自分が何かを忘れている、それを忘れたかのように意気揚揚とスキップ

すると、道の端に誰かが座り込んでいるのが目に入った

( ^ω^) 「どうしましたお? 飲みすぎたのかお?」

年末のこの時期だ。何かの忘年会帰りだろうとあたりをつけ
そう声をかける
しかし、声をかけられた青年は、酔ってなどいなかった
声をかけられたことに、酷く驚き、狼狽した

(´<_`  ) 「お・・・・・おまえ・・・・・・・俺が見えるのか・・・・・・・?」

26 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 03:49:02 ID:aYQKD/DF0
( ^ω^) 「見えるってwwww見えないほうがどうかしてるお?」
(´<_` ) 「そうか・・・・・・おまえにはそんなにはっきり見えるのか・・・・・・・」

呟く声は、沈んでいた
しかし、肩を落としたのも一瞬で、男は急に笑顔になった

(´<_` ) 「まあ、お前は見えるって言うんだからな、嬉しいことだ」
( ^ω^) 「どういうことだお?」
(´<_` ) 「・・・・・・・・俺を、変な奴だと思わないか・・・・・?」

突然の質問に、ブーンは首をかしげる

( ^ω^) 「その質問が、すでに変だお?」
(´<_` ) 「ああ・・・・確かにな・・・・・・・」
( ^ω^) 「とりあえず、言ってみるお! 聞くだけきくお」

ありがとう、と礼と共に男は言った

(´<_` ) 「俺は弟者。・・・・・・・一週間前、ここで死んだ」

29 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 03:53:57 ID:aYQKD/DF0
弟者の言葉は、にわかには信じられないものだった
ブーンにしてみれば、はっきりと見えているし、足もある
加えて言えば人魂なんて物もまったく見えない

(;^ω^) 「ちょ・・・・・・・冗談にしてもたちがわるいお・・・・・」
(´<_` ) 「自分でも・・・・・そう思う・・・・・・・でもな、本当なんだ」

浮かぶ表情は、皮肉な笑い
道路の路肩に腰を下ろし、弟者は話を続けた

(´<_` ) 「自分でも、信じたくはなかった・・・・・さ」
( ^ω^) 「なんで、そう思うお? 僕にはそうは見えないお?」
(´<_` ) 「ありがとう、俺もそう思う」
      「でもな、俺は、見ちまったんだ・・・・・・・・・・」

何を、とブーンが尋ねる前に

(´<_` ) 「俺の死体と・・・・・・・・葬式を・・・・・・・・」

36 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 04:12:38 ID:aYQKD/DF0
(´<_` ) 「忘れもしない、一週間前だ・・・・・・・」
      「俺は、兄者のエロゲを買いに行く途中、ここで車にはねられた」

正直、買う前で助かったと思ったな、軽口は、何故か痛々しかった

(´<_` ) 「案外、痛くないもんでな。まったく気がつかなかったよ・・・・・」
( ^ω^) 「それで・・・・・・・・・?」

なんだろう・・・・・・胸が、ざわつく・・・・・・・・・・

(´<_` ) 「それで、も何もな・・・・・・目の前に、俺が倒れてたんだ」

だいじょうぶ・・・・・・僕は、見てない・・・・・・・・

(;^ω^) 「え・・・・・・見てないって・・・・・何をだお・・・・・・・・?」
(´<_` ) 「どうか、したか?」
(;^ω^) 「う、ううん、何でもないお!」

無意識のうちにこぼれた呟きを、必死で打ち消すブーン
気を紛らわせたい・・・・・・とにかく、その一心で先を促す

( ^ω^) 「全部、聞いてみたいお! 早く、続けくれお・・・・・・・!」

言葉は叫びのようになっていた

38 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 04:23:54 ID:aYQKD/DF0
(´<_` ) 「あ、ああ。・・・続きと言ってもな、あまり長くも無い」

うつむく弟者の手には、缶コーヒーが握られていた

( ^ω^) 「それ、どうしたんだお?」
(´<_` ) 「ああ、これか? ・・・・・・まあ、俺は幽霊だからな・・・・」
      「イメージすれば、このぐらいは何とかなるみたいでな」
      「あまり、気にしなくていいぞ、ただの気分転換だ」

ごくり、とまるで生きてるようにコーヒーを飲む

(´<_` ) 「続き、だがな・・・・・・」
      「俺は、病院に搬送される俺を・・・・・・・なんか、ややこしいなw・・・・」

苦笑い

(´<_` ) 「ここで、見送ってた・・・・・ただただ呆然とな・・・・・・」
( ^ω^) 「病院に・・・・・行かなかったのかお?」
(´<_` ) 「ああ・・・・・・・多分、信じたくなかったんだろうな・・・・」

言って、今度はタバコを取り出す弟者
その姿は、とても死人、幽霊には見えなかった

42 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 04:33:22 ID:aYQKD/DF0
(´<_` ) 「流石に、丸一日呆けてたら、家が恋しくなってな・・・・・」

じゅう、と煙をあげながら、タバコが缶に放り込まれる

(´<_` ) 「・・・・・はは、帰ったら、俺の葬式の真っ最中だった」
( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(´<_` ) 「ああ、ああ、そんな顔するな。俺が泣きたいぐらいなんだ・・・・・・・」

力なく、笑う弟者。そんな弟者にブーンは何も言えない

(´<_` ) 「ま・・・・・・それから、ずっとここにいるわけだ」
(;^ω^) 「ちょ・・・・・・・・家には、戻らないのかお!?」

バキッ・・・・・・・・・!
弟者の手から、そんな音が聞こえた
見ればコーヒーの缶が握りつぶされ、ひしゃげている

(´<_` ) 「あんな・・・・・! あんな家に・・・・・・!!」
      「あんな家に、帰りたくなんかない!!!!」

涙を流し、弟者は怒りに震えた声を洩らした

46 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/05(月) 04:45:09 ID:aYQKD/DF0
(;^ω^) 「ちょ・・・・・・!? なんでだお!? 家族がいるんじゃないのかお!?」
(´<_` ) 「・・・・・・・・うるさい・・・・・・・!」

口からつばを飛ばさんばかりのブーンに、弟者はうっとおしそうに缶をなげつける
しかし、缶は手を離れて十センチも行かないところで虚空へと、解けるように消えた

(´<_` ) 「あれが・・・・・・家族か・・・・・・・・?」
      「俺は、今まで、あんな奴を・・・・・兄と呼んでたのか・・・・・!」
(;^ω^) 「ちょ・・・・・・一体、何があったんだお!?」
(´<_` ) 「思い出したくも無い・・・・・・!!」

苦々しく、吐き捨てる弟者は、顔覆い
涙がこぼれないよう、嗚咽が漏れないよう、背を丸めて肩を振るわせる

(´<_` ) 「信じられるか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
( ^ω^) 「だから・・・・・・! 一体なにがだお!?」

(´<_` ) 「香典を見て・・・・・兄者は・・・・・・・・・・・!」
      「『これで、新しいPCが買えるなw』って・・・・・・・・・!」
      「笑ってたんだぞ・・・・・・・・・・・・・!?」

 

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