
( ^ω^)ブーンが死んでしまったようです。
その8
464 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/07(水) 23:32:50 ID:s4aF6zCg0
アーケードにへたり込み、ツンはただただ、視線をめぐらす
ξ゚-゚)ξ 「ねぇ・・・・・・・・・・どこ・・・・・・・・・・・どこなの・・・・・・・?」
さっきまで、この腕の中にあった、確かなぬくもり
そして、消える直前の、怯えるような震え
それを探して、ツンは視線を彷徨わせる
ξ゚-゚)ξ 「ど・・・・こ・・・・・・? なんで・・・・・・・置いてくの・・・・・・・?」
足は、もう動こうとしない
別に怪我とか、そういうわけじゃない
身体ではなく、心がもがれたその作用で、足は鉛のように重くなっていた
ξ゚-゚)ξ 「連れ・・・・・・てってよ・・・・・・・・! どこだって・・・・・・行くから・・・・・・・!!」
重い、重い、重い・・・・・・・・・・・・・
足どころか、腕が、身体が、首が、頭が、
すべて重い・・・・・・・・・・・・・・・
ついには、視線すらも重みに耐え切れず、下へと落ちていく
ξ゚-゚)ξ 「なんで・・・・・・・・なんで・・・・・・・・・なんでよ・・・・・・・・!?」
涙は地に落ち、それと同時にツンは
自分の命すら、重く感じるようになった
485 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/07(水) 23:43:08 ID:s4aF6zCg0
抜け殻のようなツンのポケットから、不意に着信音が鳴り響いた
ξ゚-゚)ξ 「!?」
そんな、はずはない。確かに、携帯の電源は切っていたはずだ
なのに、どうして、今、ここで、携帯は鳴るのだろう
疑問に思う暇もなく、ツンは咄嗟に電話に出る
それが、ブーンに繋がる、最後の糸のように思えて・・・・・・・
ξ゚听)ξ 「・・・・・・・・・・・・・・・もしもし?」
('A`) 『とっとと病院まで来い!! 急げ!!』
ξ゚听)ξ 「!?」
唐突な毒男の言葉に面食らう、ツン
ξ゚听)ξ 「なに・・・・・・・よ・・・・・・・? なんなのよ・・・・・・・!」
('A`) 『てめぇの耳と脳ミソは飾りか!? さっきっから言ってんだろうが!!』
『ブーンが大変だっつってんだろが!?』
そんなことは・・・・・・・・・知っている・・・・・・・・・・・・・!!
494 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/07(水) 23:51:40 ID:s4aF6zCg0
('A`) 『それとも何か!? 今、そこにいるデートの相手がそんなに大切か!?』
今、ここになんていないけど・・・・・・・・・・
ああ・・・・・・大切だ・・・・・・大切に決まってる・・・・!!
('A`) 『どれだけそいつがいい男かしらねぇがな・・・・・・・・・!!』
『ブーン以上に、お前を想ってる奴なんかいねぇんだぞ!?』
毒男が叫ぶ声は、携帯越しだというのに、アーケードに響き渡る
('A`) 『アイツは・・・・・・・・! 死にそうだって言うのに・・・・・・!』
『いつ、いつ死んでもおかしくねぇってのに・・・・・・・・・・・!!』
震える毒男の声は、それでも強く、血を吐くように、ツンに投げかけられる
('A`) 『そんなときでも・・・・・・・・・お前を呼び続けてんだぞっ!!!!』
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」
('A`) 『聞こえてんのか!? 今、ベッドの上のアイツは、お前を呼んでんだよ!?』
『今・・・・・・今こなきゃ・・・・・・・・アイツが、死んじまうんだよ!!!!!』
ブツ・・・・・・・・・・・・・
ツンは通話を切った。もう、これ以上聞くことなんてない
ブーンは、今病院にいる。だったら・・・・・・・・・・・・
そこに行くまでだ・・・・・・・・・・・・・!!
512 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 00:02:04 ID:Ka25GBUy0
('A`) 「ちっくしょ・・・・・・・!!」
バガンっ!! と、毒男は携帯を床に叩きつける
大して丈夫ではない携帯の外装は、粉々に砕け散り、液晶が光る粉となって舞う
(´・ω・`) 「ちょ・・・・・!? 毒男!?」
('A`) 「あんのスベタ・・・・・・・! いきなり切りやがった・・・・・・・!!」
(´・ω・`) 「え・・・・・・そんな・・・・・・・!?」
ショボンが驚き、毒男が激昂する
毒男はブーンのもとに駆け寄り、手を握り、叫ぶ。叫び倒す
('A`) 「おい! おいっ!! ・・・・・・・これで、いいのかよ・・・・・・!!」
ブーンは返事を返さない
('A`) 「こんな・・・・・・こんな奴のために・・・・・・・・・・・・・・!!」
毒男が涙をぬぐおうともせず、ただただ流しつづけ、それでも叫んだ
('A`) 「お前は・・・・・・・最後の言葉を使う気なのかよっ!?」
思わず、胸倉を掴みそうになり、そんなことは出来ないと、腕を引こうとしたとき
その腕が、つかまれた
('A`) 「え・・・・・・・・・・・・・?」
530 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 00:13:11 ID:Ka25GBUy0
掴んだその腕を伝って、視線を上げていくと、そこには・・・・・・・・
(´・ω・`) 「え・・・・・・どう・・・・・して・・・・・・・!?」
('A`) 「うそ・・・・・・・・・だろ・・・・・・・・・?」
ξ゚-゚)ξ 「あんた・・・・・・ブーンに何をしようとしてんのよっ!!」
ツンが、立っていた
('A`) 「な・・・・・んで・・・・・・お前が、いるんだよ・・・・・・・?」
ξ゚-゚)ξ 「電話を寄越したのは、あんたでしょ!? 10分もあればつくわよ!?」
10分・・・・・・・・・?
そんなわけは、ない
たった今、そこで携帯を粉々に砕いたばかりだ
何処をどうやったって、そんなに立っているわけはない
しかし、ツンは確かにそこに立っている
それは、紛れもない、事実だ・・・・・・・・・
( ^ω^) 「ツ・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・ありが・・・・・とう・・・・」
552 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 00:28:02 ID:Ka25GBUy0
ピッ・・・・・ピッ・・・・・ピッ・・・・・ピッ・・・・・
毒男を押しのけ、ツンはブーンの手を握る
ξ゚-゚)ξ 「ねぇ・・・・・!! ねぇったら・・・・・・!!」
( ^ω^) 「あ・・・・・・・・・・・・・・・・ツン・・・・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「なに・・・・・? 何・・・・・・? 来たわよ? アタシはここにいる・・・・・」
握り返す力は弱々しい。繋いだ手が離れないよう、ツンは殊更に力を入れる
しかし、それでもなお、ブーンの手はツンの手からほどけて落ちた
ξ゚-゚)ξ 「あ・・・・・・・・・・・・・・・・」
落ちた手は、掛け布団の中に、もぐりこむように入っていく
ツンは慌ててふとんをどけ、ブーンの手を追おうとする
ここで、ここで離したら、もう二度とつかめない気がして・・・・・・
( ^ω^) 「ツン・・・・・・・・・・これ・・・・・・・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・?」
掘り出し、再び握ろうとしたブーンの手には、いつのまにか小箱が握られていた
625 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 02:01:57 ID:Ka25GBUy0
―――――――――時間は、遡る――――――――
ブーンは歩いていた
安物のコートは重いばかりで首筋がいやに寒い
(;^ω^) 「あたらしいのが欲しいお・・・・・・・・・・」
ぶるるっ、と身体が震える
新しいコートを買うお金は十分にある。そのために、夏から貯金をしていた
しかし、そのお金は使えない
昨日の、ツンとの会話を思い出す
ξ゚-゚)ξ 「ねぇブーン、クリスマスって、暇?」
(;^ω^) 「・・・・・それは新手の嫌味かお? どうせ暇だお・・・・・」
ふてくされるブーン
お世辞にもいい顔をしているとは言えないブーンに、クリスマスの予定などあるわけが無い
そんなことは、ツンだってわかっているはずだった
ツンはブーンの答えにニヤニヤと笑い、そうなんだ、と呟く
( ^ω^) 「それがどうかしたかお?」
ξ゚-゚)ξ 「んー? そうねぇ、それじゃあ、うちに来ない?」
626 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 02:02:17 ID:Ka25GBUy0
(;^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・へ?」
生まれて初めての、女の子からの誘いに、ブーンは硬直してしまった
しかも、その誘ってくれたのが、密かに想っていた人ならば、なおさらだった
そんなブーンのリアクションに、ツンは顔を真っ赤にして弁明をする
ξ///)ξ 「か、勘違いしないでよねっ!?」
「ちょっと・・・・その・・・・・ホームパーティーの人数あわせなんだからねっ!」
(;^ω^) 「へ・・・・? ・・・あ、なんだ、そういうことかお・・・・・・・」
少々、がっかりする、と同時に、いくらなんでも、とも思う
( ^ω^) 「あ、でも、数合わせでもぼくがそんな、ホームパーティーなんかに・・・・・・・」
ξ#゚听)ξ 「ピキッ・・・・・なんか、で悪かったわね・・・・・・・・!!」
(;^ω^) 「いやいや!? そういう意味じゃないお!?」
なにやらブーンの言い回しを、悪い方に曲解したツンに慌てて今度はブーンが弁明すると・・・・
ξ゚听)ξ 「そういう意味じゃない? なら、文句は無いのよねっ?」
(;^ω^) 「へっ!? いや、なんで!? なんでそうなるお!?」
ξ#゚听)ξ 「やっぱりなんかいやなことでもあるのねっ!?」
(;^ω^) 「ちょ・・・・・・どうどうめぐり・・・・・・・!!」
そんなやりとりを何度か繰り返した末
ブーンはツンの家に、クリスマスにお邪魔する事となった
627 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 02:02:33 ID:Ka25GBUy0
('A`) 「・・・・・・よし、お前がアホなのはよく理解できた」
(;^ω^) 「あ、アホって・・・・・・・・ひどいお?」
(´・ω・`) 「気がついてないんだね・・・・・・? ・・・ハァ・・・・・」
ツンの誘いのことを、ブーンは親友の二人に相談していた
結果は、上のような回答だった。ブーンはこれ以上にけなされたのだが、それは割愛する
(#^ω^) 「ぼくのどこがアホだお!?」
ぷりぷりと怒るブーンに、二人はため息混じりに、懇切丁寧に説明を開始
('A`) 「いいか? 普通はな、合コンじゃないんだからな・・・・・・・・・」
(´・ω・`) 「パーティーに、数あわせなんか普通はしないんだよ?」
( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・そうなのかお?」
「だったら、なんでツンは、あんなこと言ったのかお?」
またもや、二人揃って、こりゃ駄目だ、と、ため息を吐く
('A`) 「ツンのことだ、どうせ照れ隠しだろ?」
(´・ω・`) 「普通に、ただ家に呼びたかったんだってば・・・・・気づきなよ?」
(;^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、まじかお!?」
628 名前: ◆3mfWSeVk8Q :2005/12/08(木) 02:03:05 ID:Ka25GBUy0
('A`) 「俺達に相談してよかったな?」
(´・ω・`) 「うん。せっかくのお誘いなんだからさ、このチャンスを活かしなよ?」
( ^ω^) 「活かすって・・・・・・・どうすればいいんだお・・・・・・?」
不安げなブーンとは対照的に、自信満々というか不敵な笑いを二人は浮かべ、声をそろえる
('A`)・(´・ω・`) 「プレゼントに決まってるだろw」
そんな二人のアドバイスを受けて、ブーンは町を練り歩いていた
今まで誰かにプレゼントなんてしたことがない
二人が言うには、何か小物の方がいいらしいが、
(;^ω^) 「小物ってなんだお・・・・・・・?」
そもそもブーンはそう言った概念を持ち合わせていないらしい
とりあえず、服とか家具ではない、ということしか分かっていない
どうしたものかと、アーケードを歩いていたが、気がつけばオフィス街まで来てしまった
( ^ω^) 「・・・・・・・・・ここで探せるのかお?」
くるくると、ハトのように首をぐりぐりと回し、周囲を見回すブーン
すると、一軒の宝石店が目に止まった